Juice=Juice 3rd シングル「裸の裸の裸のKISS・アレコレしたい!」感想

「俺たちのライナーノーツ」vol.6


裸の裸の裸のKISS
つんPたまに出してくる優れたラテン調の楽曲の1つ。
振り付けにも拘っていて
フラメンコ独特のスカートがなびく感じや
手足の伸びを強調した振り付けがとても印象的である。
身体全体で踊っていると言うより
どちらかと言うと腕の動きを重視したダンスだが
それがユニット全体のパフォーマンス対して
極めて重要なポイントであり
また注目すべき点として浮かび上がって来る。
個性を重んじるよりも
全体のダンススキルを試しているかのような感じだ。


歌唱に関しては
宮本、高木、金澤が先導していて目立ってはいるが、
宮崎、植村も出番が少ない割には
安定した自身の歌声を披露していて好印象。
前作での経験が彼女達に良い効果をもたらしたように思う。



<アレコレしたい!>
宮本、高木、金澤の中高卒業を意識して
作り上げられたような、つんPの親心丸出しな1曲。
今までの楽曲の中で1番等身大なイメージを受ける為か
見ていて何の違和感も無いまま受け入れられる
ある意味、貴重な楽曲でもあるかも知れない。
新生活へ一歩踏み出す勇気や不安、または期待感を
何の小細工も無しに織り交ぜて来るので
だからこそ、彼女達にとっては
特別な応用は不必要なのだと思う。


またここ数曲で植村が頭角を現す
準備段階に入っている印象がある。
元々はどうか分からないが
そんなに歌唱力が悪い訳でも無いし
歌声そのものはとても洗礼された
透き通ったものなので
磨けば更に頼もしい存在になって行くと感じる。
そうは言っても万能に使いこなせるには
まだまだ時間がかかりそうだし
経験値もそこまで熟練された感は無いから
今後の活動次第だとも思うが。
まぁ期待していても損は全く無いと断言出来るだろう。



まとめ。
前作程の印象深い感想は無いにせよ
メジャー3作目では
J=Jの3トップ宮本・高木・金澤や宮崎・植村の安定感の確立、
また一人ひとりのパフォーマンスよりも
ユニット全体の完成度を重視したダンスへの挑戦と
今現在のスタンスの出発地点に立ったような
そんな印象を受ける。
同じ事を繰り返しているだけでは
何の面白味も無いし
それではつんPの良さも感じられない。
J=Jの武器は大人っぽい一般受けする楽曲と
これまで評価されて来たと思うが
今作でもそれは継承されてはいるけれど
そこには何らかのチャレンジ的行為が発生している。
それが良く分かるのが、このシングルなのかなと思う。