Fukuchan<譜久村聖>vol.1

演劇女子部 ミュージカル「LILIUM-リリウム 少女純潔歌劇-」感想その⑧
ネタバレ注意!


今作でフクちゃんが演じるの"竜胆(リンドウ)"と言う少女。
こちらもマロさんと同じくクラン内では教育係としての仕事を任されています。
際だって目立つシーンはこれと言って無いし
言ってしまえば真に迫る演技をしている訳でも無いのですが、
彼女(達)はある人物と密接な関係にあって
それはそれ以外の役の子達とは相反する立場を持っています。
ただ、竜胆は紫蘭とは少し違う部分を持っていて
そのある関係を持つ人物に対しての想いと言うか
服従心が同じ立場にある彼女よりも大きい。
とても信頼しているし、その考え方にも酷く心酔している感じが
演じている様子を観ていると分かります。
言わば、宗教的な意味合いを持っている感じです。


そういう気持ちでいるが為か
物語終盤での佳境を迎える手前では、
相棒の彼女の暴挙を止めに入ったりする場面があります。
そこに例え同じ思想の仲間であっても自身の気持ちに何の疑いも無く
ただ信じたその人の為に行動するオリジナリティがあって
とても印象的だなと思いました。
2人ともそれぞれに自分の意志を持っているのだけれど
それがまるっきり一緒で無い所がとても良いですね。
フクちゃんがそれが分かっていて演じているかは分かりませんでしたが
演技の面で言えば
自分みたいにそう感じる事が出来た人もそんなに少なくはないでしょう。
そういう意味ではしっかりこなせたのではないでしょうか。


今書いていて気づいたのですが、
紫蘭は強気な性格で、竜胆は弱気な性格。
どこかそんなイメージが成り立ちます。
そうやって考えるとどことなくしっくり来ますね。