10時間耐久海への旅 その16〜総括

やっぱり“12時間耐久レース”で飛んで来た方がいますね( ̄ ー+ ̄)(にやり)


行きは良かったんです。
何やかんやで4時間ぐらいで現着出来たのですから。
問題だったのは帰り。
前半は順調だったんですけど、
2時間ぐらい経った頃かな?
体力的にも、精神的にもボロボロになり、
まさに極限状態、疲労困憊です。
この日の天気予報は曇りだったはずなのに、
ビーチを出発した辺りから、
急に日差しが強くなりましたよね。
日焼け対策も何もしていかなかった
(あえてしなかった)ので、
余計に体力が蝕まれたのだと思います。
また、この時点で所持金(全財産)が、
100円だったので、
無駄な買い物一切出来ない状態。
途中、何度も休憩を入れましたが、
全身から発せられる危険信号は相変わらず。
このままでは、脱水症状と疲労でぶっ倒れるのは
時間の問題でした。
また、途中で道に迷い、精神面での大打撃。
どうにかなってしまうんじゃないかって、
何度も考えました。
気を紛らわす為に、一服したりもしました。
限界スレスレの境界線。
それでもひたすらに自転車を走らせる自分。


休憩と道を聞く為に、
近くのコンビニに入りました。
まず、お手洗いに入り、
出るはずも無い尿意を確認。
そこでまず顔を洗いました。
残りの100円はここで炭酸飲料を買いました。
身体全体に染み渡るそれは、
自分に至福の時間を与えてくれました。
店員さんに道を尋ねると、
後ろに並んでいたお客さんも助言をくれて、
本当に良くして頂きました。
「お気をつけていってらっしゃいませ」
なんて、最後の別れ際に言ってくれて、
精神的にかなり癒されました。


地元・八王子に近づくに連れて、
心は踊りましたが、
でも、身体は正直で、
所持金も尽き果て、
残っているものが何も無くなり、
いよいよ潮時という状況。
でも、残り10kmを過ぎたのだから、
あともう少し、ほんのちょっとと
自分に言い聞かせて、
ひたすらにペダルを漕ぎました。
1番辛かったのは、信号待ちです。
止まってひと時の休息を得られるはずですが、
順調にスピードが出ている時に、
信号で足止めされるのは、
正直、半端ないです。
またここから漕ぎなおさなくてはいけないのですから。
何度もそういうのがあったので、
ゴール手前だというのに、
何度もつまずき、足を折られました。


途中、ベンチがあったので、
思わず座り、そこで30分ほど
寝てしまったようです。
自転車を漕ぐという事に限界を感じていたし、
また、それを押して歩く事も困難になっていたんです。
ここまで良く頑張って来たじゃん。
ここまで来たんだから、後はどうでもいいでしょ。
良く頑張ったよ、自分。
タクシーを使おうとさえ考えました。
母親に迎えに来てもらおうかとも
幾度と無く思いました。
ボロボロでした。
考えるのも億劫だったのですが、
眠りから目覚めた時、こう思ったりもしました。
ここで諦めたら、挑戦じゃなくなっちゃう。
せっかくここまで来たんだから、
最後はどんな事になろうとも、
自分自身でゴールしなきゃ。
かろうじて繋ぎとめていた想い。
ただそれだけを信じて、また支えにして
ゴールである自宅へ向かうのでした。