Kananan<中西香菜>vol.5

演劇女子部 ミュージカル「LILIUM-リリウム 少女純潔歌劇-」感想その⑥。
ネタバレ注意!


今回、かななんが演じるのは"キャメリア"と言う少年。
ハル(工藤遥ちゃん)と同じ男役です。
名前的には少女っぽいですけどね(笑)


ひ弱で頼りないとの設定があるみたいですが
確かに全体的に観ればそういう雰囲気を醸し出しています。
ただ、そこまでストイックに映る描写は無かったように思います。
勿論、全部が全部って訳ではありませんが。
それは、かななん自身の演技の力量もあるのかも知れません。


このキャメリアと言う少年は
出番は序盤からありますが
初めの内はそこまで脚光を浴びるような役ではありません。
しかし物語中盤〜終盤にかけて
今までのキャラクターとは一転して
なかなか良い味を出して来ます。


今作では、それぞれのキャラクター(あるいはグループ)には
それぞれの物語がある気がします。
リリーにはリリーの信条があるし
スノウにはスノウの、またファルスにもマリーゴールドにだって
色合いは全く異なるけれど
一人ひとりに考え方があって
それを受け入れてくれる仲間も居れば
逆に逆らおうとする敵も居ます。
キャメリアもそんな中の一人。


一応、彼女にも彼女の考えがあって
それに関わる人もいるのですが、
個人的にはその関わる人との接点と言うか
リアルタイムでの接触時間が殆ど皆無なので、
結末から考えても彼女は常に孤独であり
記憶の中で戦う少年と言ったイメージがあります。
劇中ではその関わりを持った人物と逢うのは
彼の記憶の中だけですからね。
まぁそれを言うと他の子も同じなんですけど(汗)


かななん自身の感想を言わさせてもらうと
前回の「我らジャンヌ」以上の活躍の場はありません。
自分はリバース公演しか観ていませんが
あの時の歌いっぷしが今回も観れるかなと思っていましたが
流石にソロの機会は与えてくれなかったみたい。
と愚痴をこぼしつつも
今回の役所は非常に満足しているんですけどね。
真面目に真剣に、いつも通りやってくれている。
少年を演じなくちゃいけないのに
若干まだ少女っぽさが出てしまうのは惜しい部分ではあったけれど
でもこれってキャメリアが頼りないキャラと言う設定だから
あんな感じで演じているとしたら
かななん、君はとてつもない女優だよ。
その真相は分からないのですがね(笑)


何はともあれ、
非常に有意義な役だった事は言うまでもありません。
反省する部分もあるには有るだろうけれども
自分はそれでも良い経験が出来たんじゃないかなって思います。
これだけで自信をつけろなんて言わないけれど
糧にはなったでしょう。
更なる飛躍の為の第一歩が踏み出せた感じがします。