ODAIZM<小田さくら>vol.4

演劇女子部 ミュージカル「LILIUM-リリウム 少女純潔歌劇-」感想その⑤。
ネタバレ注意!


今回、さくらちゃんが演じるのは"シルベチカ"と言うヴァンプの少女。
初の舞台と言う事でとても心配していたみたいですが(当たり前ですがね(汗)
まぁ〜そんな不安要素を見抜かさせない程、良い表情していましたよ。
勿論、演技も全然違和感無かった。
配役的にも相当キーパーソンな役柄でしたし
何より彼女の最大の魅力である歌が劇中でいかんなく発揮されていて
ここに小田さくらあり!と言った所でしたね。
うん。脚本・演出の末満さんは
さくらちゃんの良さを十二分に理解していらっしゃる。
こういう人が居るとそれだけで期待も持てるし支持出来ます。


物語の発端は何を隠そうシルベチカから始まります。
彼女を必死で探すリリー(鞘師里保ちゃん)。
でもどこに行っても彼女を見つけ出す事が出来ない。
仲間に話してもそんな子は知らないと同じ事を言われる始末。
何故、みんなは彼女の事を知らない(覚えていない)のか?
リリーは彼女を見つけ出す事が出来るのか?
前にも言ったと思いますが、この物語には大きな謎があります。
このシルベチカ失踪もその大きな流れの中の1つであり、
シルベチカの行方(結末)が紐解かれる事によって
ストーリー全体の謎に対するもやもやが晴れるのです。
ある意味、リリーとシルベチカの物語は
この舞台の大きな謎の具体的な解説、もしくは
分かりやすい理由付けなのかも知れませんね。


さくらちゃんは先にも述べました通り今作で初演技です。
演じると言う面では確かにもの凄く素晴らしい演じ方をしている訳ではありません。
かと言って、悪い部分は無いのも事実です。
周りのみんなは多少の差はありますが
それでも劇に関してはさくらちゃんよりも先輩にあたります。
そんな中、演技初挑戦の彼女が他に引けを取らないような出で立ちで
立派にシルベチカを演じているのは凄い事でしょう。
そして無視出来ないのが何と言ってもその歌唱力。
ミュージカルと言うだけあって各所に歌が入るのですが、
ここでの彼女の存在感と言ったら凄いものです。
通常の16ビートのリズムが無いミュージカルソング。
そんな歌でも、ものの見事に自分の歌声で
時に華やかで、またある時は切なく神秘に歌いあげてしまう。
歌唱力もさる事ながら、
今回の経験で表現力までしっかり身につけた様子です。
歌姫の所以をここぞとばかり発揮させ開花させましたね。
流石です。