Sayashy<鞘師里保>vol.1

演劇女子部 ミュージカル「リリウム-少女純潔歌劇-」感想その①。


ヤッシーが演じるのは「リリー」と言う名のヴァンプの少女。
基本、彼女が物語の主人公です。
リリーが軸となってストーリーは進行して行き、
最後には何とも言えない結末が待っています。
勿論、このミュージカルでは彼女以外のメンバーも
積極的に関わりあって展開していくのですが、
リリー無しではこの物語は成立しないと言って良い程
重要な存在価値を持っています。
結末を含んだ全てのストーリーを考えると特にそう言えるでしょう。


今回の舞台はメンバーそれぞれ、ほぼ重要な役割を担っています。
全員が全員とまではいかないにしても
上記で挙げたリリーのように無くてはならない存在価値を持った
キャラクターは多いのです。
それはまた別の機会に話しますが
リリーがもしもタイトルである「リリウム」と密接な関係であるなら
この劇はリリーありきの舞台でありミュージカルと確信を持って
言えるのではないでしょうか。
観劇した後、そんな事を考えていました。


肝心のサヤッシーの演技はどうだったかと言うと、
まず第一に感じたのは声に対する心配でした。
これは別に声量が小さかったとか声が掠れていたとか
そういった類のものではありません。
劇中、とにかく良く叫ぶのです。
それは終盤に差し掛かると特に拍車をがかかります。
自分が観に行った日は平日と言う事もあり
1公演のみでしたからまだ良かったかも知れませんが、
これが2公演、3公演と立て続けにやっていたとしたならば
それはそれは喉に凄まじいダメージを与えるでしょう。
その部分が1番気がかりだったのです。


とは思いつつも、
そこら辺はプロだから1回公演の時と
複数公演の時では多少ペースを整えるだろうと思います。
今の所、ブログでもそういった自分の心配は無いみたいですしね。


さて演技の話に戻ります。
これまでエースとして歌もダンスもメンバーを引っ張って来た彼女。
自分は観ていませんが「ステーシーズ」でも
それなりの存在感で頑張り評価を獲得していますから
そういった面では今回もとても頼もしい存在です。
実際に生で観てみても、遜色無い程の存在感で
見事にリリーを演じきっています。
舞台経験はまだ僅かに4回と決して多いとは言えませんが
それでも今までやって来てそこで吸収した技術や背負って来たものを
確実に自身の力に変えている、そう感じました。


さゆみん(道重さゆみちゃん)が言っていた
「後輩が頼もしくなっていた」と言う言葉が
そっくりそのまま当てはまる感じがしましたね。
出来る限りのフルパワーで1つ1つ丁寧に役になりきっている。
彼女の演技にはそういった謙虚さや真面目さが浮き彫りなんです。
だから安心して任せられるし、魅力的に見えるのではないかな。


鞘師里保
生真面目にどんな事に対しても全力投球。
だからこその説得力。安心感。絶対的なエースの基本条件なのかも。
歌もダンスも演技も。
この子は一切妥協しないし、やれるだけの事は全部やる。
それはつまり負けたくない事への意思表示。
モーニング娘。'14のエースは全てにおいてやってくれますよ。