3rd album「We are Buono!」感想その5

前回の続き


今回は「カタオモイ。」を。
この歌の作詞は川上夏季さん。
今回のアルバムではたった2曲しか手掛けていませんが、
全10曲あるシングルの内、7曲ものカップリングの
作詞を担当している言わばBuono!カップ専長。
個人的に好きなのは最近では「-Winter Story-」や
2nd アルバムの「消失点-Vanishing Point-」かな。
Buono!がデビューしたての頃は
自分岩里さんの虜だったんであまり印象に残って
いないのですよね(^_^;)ヾ
「こころのたまご」とかダンスのイメージが強かったり、
「Cafe' Buono!」や「Early Bird」はBuono!のロック以外の部分
(アイドルらしさ)が出てて好きでしたけど、
「ロックの神様」や「君がいれば」の前だと
どうしても印象が薄くなってしまいがちでした。


ただ、今回の「カタオモイ。」は
今までの川上作品の勢いをあっさり凌駕する出来栄え。
自分は割かし曲調より歌詞に対する思い入れというものが
人より大きいからかも知れませんが、
この歌の歌詞、ここがたまらないです。


集合写真の泣きそうな顔は ふたりの場所が遠すぎて


川上さん、失礼ですけど、あなたいくつですか?(爆)
普通ですよ、こんなリアルな想いを思いつくのは
等身大でしかありえないですよ。
百歩譲って、身近にそういう経験をした子がいて
それを元にしたっていうならまだ分かりますけど、
兎にも角にも、この歌詞にはそれだけ大きな意味が込められています。
ってか、今時こんな体験をした子ってどのくらいの確率なんだか。


またこの歌の良さはそれだけじゃありません。
「片想い」と聞くと連想するイメージは
一方通行で切ないというのが一般的かと思いますが、
この歌の曲調は、それとは真逆のハードなもの。
ここで思ったのが、片想いって本当は悲しいものではなく
凄く情熱的で、激しいものなんじゃないかっていう事。
だって、自分はあの人の事が好きで好きでたまらないのに、
その人はそれに気が付いていなくて、
そう考えただけで胸が張り裂けそうな気持ちを持っているんですよ?
それが切ない・寂しい・悲しいという負の3要素だけで説明するには
安易としか言いようがありません。
勿論その子の胸の内には、そういった感情があるにはあると思います。
ただそれだけじゃなくて、日々葛藤してもがいている部分も
それに比例して存在するんじゃないかな。


そんな少女の気持ちを、リズムと歌詞で絶妙なコラボで
表しているこの「カタオモイ。」はホント胸にズンッ!と
重く刻まれる歌です。