Reina<田中れいな>vol.2

何気に初語り。


常に周りに敵を作っては
一人で不器用なまでにもがいている。
どこかそんな印象が彼女にはあって。


デビュー当初からその風貌や表情に近寄りがたいオーラがあった。
アイドルと言う職業柄、笑顔をしてはいたけれど
それはどこか無意識の内に作っていた印象が強い。
また自分の信念と言うか本能に実直な性格で
それが故に誤解される事は多々あったに違いない。


でも当時のメンバーが口を揃えて言っていた言葉がある。
彼女は影で人より2倍3倍努力していたのだ。
ルックス、歌唱能力、パフォーマンス力、存在感。
常にモーニング娘。のエースとして活躍して来た。
デビューしていきなりメインセンターに大抜擢された実力。
つんPからも「1番モーニング娘。っぽい」と言わしめた程だ。
それなりの脚光を浴びたし、期待を持たれただろう。
プレッシャーはかなり大きかった事と思う。


それでも彼女は努力を惜しまず、そして結果に繋げた。
自分が記憶している限り
娘。として活動して来た中で、
ただの1度もその光を失った事は無かったと思う。
輝かしいその存在感は
かつて彼女自身が必死にもがいて積み上げて来た証。
そう思うようになってから自分は見る目が変わったように思う。


田中れいな」を一言で言い著すならば
"実直"とか"本能"とか"ロック"とかそう言った類の言葉だと思う。
兎にも角にも自分の気持ちにひたすら素直で
でもその中では周りの意見に反発するような部分もあったり、
端から見れば意外に子供っぽい見られ方もするのではないだろうか。
自分の道を、考えを貫き通す事で
周りの批判も取り込み歩いている印象がある。
逆に言えばそういった自分にとってネガティブな思考があるからこそ
田中れいならしさが際立っているとさえ感じる。


さてそんな彼女ではあるが
基本的な性質は悪く言えばワガママな部分が多い。
それは自分を曲げない事を
モットーとしているからこそだろうと推測出来るし、
もし彼女にしたいメンバーは?と質問された時
必ず言っているのが「自分は絶対嫌」と答えているからだ。
彼女曰く「ペースを合わせなきゃダメ」だからだそうだ。
振り回されるのが大前提で尽くさなくてはいけないみたいだ。
確かにそれは長い目で見たら億劫になりそうになる。
と言う観点から田中れいなはワガママと言う事が言える。


ただそんな彼女にも意外な一面がある事をご存じだろうか。
晴れてモーニング娘。になった当初は
贈られて来る無数のファンレター全部に
返信していた事もあった。
こんな自分の事を好きでいてくれる人に
少しでも感謝の気持ちを伝えたかったらしい(未確認)


自分の信念に実直。
でも意外に中身はシャイで奥手なのかも知れない。
周りに敵を作って来たと言う事は
それだけ自分の中の殻に閉じこもっていた事も示唆しており
だからこそ長年一緒にやって来たさゆみんとも
心の底から語り合えたのがデビュー10年を過ぎた辺りから
だったのではないだろうか。
壁は作れるし殺気も放てるけれど
打ち解け合う事に関しては人にもよるが意外に苦手なのかも知れない。


ただ奥手な反面、言いたい事は言うし
やりたい事はしっかりやるのが彼女の長所。
それ故、他者から反感を買う事もしばしばだが
自分はそう言う所がとても魅力的に感じるのだ。


脱力感(笑)


ここ最近起こった出来事。
ライブハウスの構造上、
後ろのお客さんがステージ上のメンバーが
おそらく見えないであろう事を心配して彼女が訴えた。
個人的には凄く好感が持てた。
バンドを組んで色々な心境の変化があったと思うけれど
こういうさりげない気遣いは忘れてはいなかった事。
本当にファン想いだなと思う。
そして極めつけはこれだ。


みんな大好き おかまり


一度しか言わないと言うのは恥ずかしさから来るものだろう。
それでもライブでの彼女の想いというのは
確信に迫る勢いがある。
基本的にあまり他人を誉める事をしない彼女ではあるが
たまに素直な気持ちを口にする事もある。
滅多にそう言う部分を見せない所が何とも言えないではないか。


おそらくバンドとしてはまだまだやるべき事が残っている。
それでも不器用ながらに活動している彼女は
今まで通り自らのロック魂をブレる事無く歩み続け
確実に成長している気がする。
その一部始終に酷く興味があるし
そんな彼女だからこそカッコ良いと思う自分であった。